
弊社では創業前から3世代にわたって刃物用鋼材を取り扱っております。材料から表面処理まであらゆる工程でノウハウを蓄えてきました。現在は刃物用鋼材や砥石といった刃物に関するお悩みにもご相談頂いております。同じ切る・削る・磨くを強みにして砥石業からスタートしたディスコという現在は半導体シリコンウェーハの加工装置をつくられている素晴らしい企業がございます。弊社との違いは何か?それは分野の違いです。ディスコ様は「砥石で精密に切断する」という技術を軸にしています。弊社は「金属材で精密に切る、削る、研磨する」を技術の軸にしています。砥石についても理解はありますが、それは金属材を研ぐためであり、砥石そのもので切ったりするわけではありません。
世界で刃物で有名な国は日本、ドイツ、イギリスです。日本では古来より日本刀をはじめとした刃物づくりに取り組んでおり、イギリスやドイツとも違った独特の砥石や製造工法がございます。では国ごとになぜ刃物の加工方法が違うのか?それは原理原則は同じでも国や企業単位での考え方、切る対象物が文化によって異なってくるからです。

切る・削る・磨くという分野は非常に奥深く、世界中のメーカー様が試行錯誤しながらそれぞれ手法を確立しております。
まず刃物用材料ですが、まったく同じ化学成分でもってしても、焼き入れた後の硬度や硬くなるまでのスピードなどがことなります。製造バッチ毎の品質のブレというのもあります。
なぜ材料でそのような差がでるのか?その原因は不純物の量や偏在(かたよった箇所にあつまってしまう)、各化学成分の混ざり具合、特に炭化物の分布の均等さや粒子のきめ細かさが原因となっておりどのように良質な材料をつくるかは鉄鋼メーカーのノウハウとなっております。
次に刃物用加工資材(砥石や表面処理など)ですが、それは国や切削物の対象により異なってきます。例えば、日本のカミソリは砥石の番手がとても細かく、切れ味がものすごくするどい一方、海外のカミソリはあえて番手をすこし落として切れ味を落としても刃持ちをよくしてヒゲの濃い男性でも剃り味をキープさせるという考え方がございます。
切削や研磨をされている会社からすると金属材はモノづくりにおいて非常に重要な部材となります。よい難易度の高い切削や研磨にチャレンジされたい、物価高騰やサプライチェーンの乱れに悩まれている会社様が新たな金属材を探されている場合、弊社が探し物を見つけることを弊社が支援致します。
エンサーブであれば刃物材の開発パートナーとして材料・砥石・コーティングなどの各工程でご相談頂けます。また用途に応じて国内外から最適な加工会社様を組み合わせたご提案をさせて頂いております。国内調達をご要望の場合でもお客様の調達先とは別のところから代替材を提案させて頂きます。
弊社は刃物用 特殊鋼・マルテンサイトステンレスにおいて入手性に課題がある際に世界各国から材料を探すのを得意としております。これまで入手困難な材料を見つけることで、お客様の成長を支えてきました。
またお客様に寄り添いながら新部材の導入を支援するため、開拓からサンプル評価、工場監査まで支援をさせて頂いております。お客様は主要業務・開発に専念頂き、探すのが面倒な刃物用金属材・周辺部材(砥石・スパッタリングターゲット材)・周辺機器(刃物加工・組立装置)の調達をお任せ頂けます。
以下、刃物の悩みを材料レベルで原因解説をしています。